Attack Rate

Risque-Fellow 作品集制作発表

この度、我々Risque-Fellowは、とらのあなさん専売で、過去の作品群からの作品集を発表することとなりました。
とらのあなさんでの紹介はこちらです。

ジャケットイラストは田島直氏

AttackRate Jacket AttackRate Staff

今回、過去の作品集と言うこと、とらのあな専売と言うことを照らし合わせ「ジャケットイラストを頼むなら田島氏しか居ないのではないか」と言う結論に至りました。
仕事で関わってた時期から相当な年月が過ぎ去って居ましたが、打診をしてみたところ快く引き受けて頂きました。

曲紹介

各曲毎に制作者のコメントを記載します。
また、利用したVSTiなどの音色もダウンロード出来るようにする予定です。

  1. Sine (3:20) +

    Sineというタイトル通り、サイン波が特徴的な曲です。
    サイン波というのは時報などでよく使われている「ポー」というシンプルな音の事で、基本的にFM音源はこの音を増やしたり変形させたりしながら音色を作っていきます。
    極めて機械的な音なので「これでモールスを打ったらそれっぽいかな」と思い立ち、「Ishtar(女神)」の「Isht」をモールスにして音程とリズムをつけてみました。(梅本)

  2. Super Saw (2:51) +

    Sawは「ソウ」と読み、ノコギリの意味です。
    これにSuperが付くと「多段ディチューンのソウ波」という意味になり、少しずつピッチがずれたソウ波が強烈なウネリを生みます。トランスなどではよく使われる音色で、最初から派手になってるベースの音色がそれです。
    序盤でなっているシンプルなドラムスはYM-2608シンセサイザの「リズム音源」からサンプリングされており、ところどころで深い残響効果が入ったものを織り交ぜています。(梅本)

  3. Whistle (4:12) +

    「ホイッスル」と読み、口笛という意味です。
    サイン波と極めて近い音色でFM音源でも簡単に作れる音色なのでよく使っていました。
    この音色は極めて綺麗な波形グラフを描き、エコーなどの残響効果を使うとグラフのプラスとマイナスが打ち消しあってしまうので、やむを得ずこの曲だけFMでは使えない「リバーブ」という特殊な残響効果を使っています。他の曲の残響効果はFMでも可能なディレイエコーだけしか使っていません。(梅本)

  4. Hard Slap (3:20) +

    「ハードスラップ」と読み、「硬いスラップベース」という意味になります。
    スラップベースというのは、エレキベースを親指でひっぱたく奏法でペキペキとしたリズミカルな音が特徴です。
    当時この「スラップベース(チョッパーベースとも)」をいかにリアルに鳴らすかが流行っており、マイコンベーシックマガジンに載っていたドラ○ンスピリットから拝借した音色をウナギ屋のタレの如く少しずつ改良を重ね、この形まで持っていきました。(梅本)

  5. Fretless (3:42) +

    「フレットレス」と読み、「フレットの無いウッドベース」という意味です。
    実際の音はシンセベースに近いですが、音色に独特のウネリがあり、ウネリの最中に次の音符を鳴らすと指でウッドベースを鳴らすのと近いフィーリングになります。
    途中から入ってくる轟音ギターはフレーズサンプリング(フレーズごと録音してしまう手法)で、暗い建物へ侵入する緊張感を出すために追加してみました。(梅本)

  6. Your Self-Reliance (2:52) *

    EVEの楽曲制作を手伝ってくれないかと梅本氏から言われ、最初に作った曲がこれです。
    おそらく、梅本氏としてはおれに発注をする人達と同様に『激しい系の曲』を期待していたと思うのですが、そうは行きません。
    3ピースバンドがセッションしながら演奏を楽しんでると言うイメージで作りまして、PC-98版ではFMチャンネルが1音余ったままで「勿体無い」と言われていたのですが、この曲はリードとかメロディを載せるような曲では無かったのでそのままにしていました。
    当時はFMスラップベースが大嫌いで、あえてフィンガードベースにして居ましたが、今回はFMスラップに差し替えてあります。(高見)

  7. Flute (4:14) +

    これは読んで字の如く「フルート」です。木で出来た笛の一種ですね。
    この生のようなシンセのような微妙で柔らかな音は、FMならではのものと言えるでしょう。
    元々この曲はエコーをかける都合上2オペレータ(本来の性能の半分)のフルートで作られていましたが、「仮想音源YM-2609」ではある程度制約を解除して4オペレータのものを使用しています。(梅本)

  8. Brass (3:06) +

    これも読んで字の如く「ブラス」です。金属で出来た管楽器です。
    コピー小僧だった当時、日本ファルコムが使ってたブラスをどうしても再現したくて1〜2ヶ月ずーっとパソコンに食らい付きながら再現した珠玉の1作です。(笑)
    三種類のブレークビーツ、轟音ギターはフレーズサンプリングで、テーマシーケンスは元々2オペレータフルートで鳴っていたんですがこれをファミコン波形(パルス波)に置き換えてみました。(梅本)

  9. Reasoning of Intention (2:37) *

    梅本氏の楽曲は、非常に印象的なシーケンスパターンが使われています。
    「こいつぁ使えるぜ!」ってことで、FM音源であってもリミックス的にガンガン作っていました。
    ゲームに組み込むときに効果的に使ってくれた事がとても嬉しかったですね。(高見)

  10. Insane Overdrive (2:39) **

    ご注文の激しい曲と言うことで作ったのですが、これは梅本氏に抜本的に描き直された曲でもあります。
    当時個人的に好きだったジャンルなり、サウンドがありまして、それのFM音源版と言う形で作ったのですが、ミニマルシーケンスループ曲っぽ過ぎて「手抜き曲」と判断されてしまいました。
    当時の再現というか、一部付け足した音がありますが、実はそれがメインで、元は展開なんてなかったのです。
    あまりに実験的なことをし過ぎてもダメ、と言う好例です。(高見)

  11. be a Wizard in Cyberspace (3:43) *

    サイン波、チャンネルディレイで通信をイメージした曲です
    この曲は、制作当時に梅本氏の評価が偉い高く、ゲーム発表後でのシーンとのマッチングとの効果に相まって絶賛され、とても驚いて戸惑っていたものです。
    効果的に使われ過ぎて、作曲者本人が予想していた以上に化けた曲です。(高見)

  12. Birth tError Madness (3:38) *

    サイン波シーケンス、刻むディストーション、アナログ的ロングトーン、そしてエフェクトサウンドなど、当時好きだった要素を全部詰め込んだ曲です。
    今回は2ループ目から入る、サンプルループ群が非常に気に入ってます。
    刻むフレーズやリズム、そして延ばされるトーン等の極端さの共存により、異常性とか狂気を表したつもりです。(高見)

  13. Harp (3:09) +

    「ハープ」です。これは説明しなくても解りますよね。
    元々リアルなハープは余韻がとても短く硬い音なんですが、FMの特徴を活かし、柔らかで、それでいて明瞭、余韻を長くとって重なりの美しさを出しやすいように作られています。
    …なーんて偉そうな事言ってますがこれもファルコム音色の再現で、ソーサ○アンの「天の神々達」というシナリオで鳴っていたハープの音に感動して作ったものです。(笑)
    結局完全に同じ音にはならなかったんですが、これはこれで音として凄く気に入ったので末永く使う事となりました。(梅本)

  14. The FM (2:42) +

    「これこそがFM音源!」という意味です。
    FM音源というのはうまく作らないと「ギョワーン!」とか「キシャー!」というような怪獣の鳴き声になってしまう暴れ馬的シンセサイザーで、従来はこのじゃじゃ馬をどう「なだめるか」というのが課題になります。
    ところがこの曲のように「それを逆手にとって」演出に使う事も出来、実はこの音こそ「FMでしか作れない音」「FMらしい音」なのです。
    FM遣いはさながら「モンスターを飼いならし、共に戦う召喚師」のようなもの、と言えるでしょう。
    この曲は緩急ありとあらゆる形状の音色を使い、時にFMが本来持つ凶暴さもフル開放して作られています。(梅本)

  15. Real Life (2:16) **

    オープニングデモアニメーションと同期させるために作った曲です。
    実は店頭デモ用に作られた梅本氏の曲があり、他の楽曲群からも各種フレーズを持ってきて、アニメと同期させながら作った曲です。
    ですから、この曲は梅本氏作曲でもあるのです。(高見)

  16. Fretless 2 Slap Morning (3:45) *

    朝目覚めるところから始まると言う定番展開の為に作った曲です。
    この当時に、数小節単位でのコードワーク、フレーズを繰り返し、引っ張る楽曲と言う制作手法に目覚め、それの抜き差し、可変によって展開を作ると言う大元になったと言う記念すべき曲でもあります。(高見)

  17. Hometown(Remix city) (2:47) *

    ゲームBGMファンが、あまり聴いたことの無い曲を、と作った曲です。
    淡々と刻む(でも適度にシャッフルされはねる)ブレイクビーツとビート、トリッキーなコードワーク、独自の歌うリードで、繁華街と言うものを表現しようとしました。
    でも、サンプルの女性の声ばかりを気にされてたなぁ。(高見)

  18. HERO(I〜B-in〜StillAlive) (2:34) *

    このゲームはRPGだったのですが、それまでの定番要素とブレイクビーツを組み合わせてやらせてくれとこちらから頼んだものでもありました。
    RPGですので、当然戦闘シーンもありますし、戦闘曲もあります。
    収録時間の関係で全てを入れることが出来なかったので、主人公のテーマ、戦闘、勝利ジングルを組曲的にしてみました。
    どれも思っていた以上に評判が良くて、またも戸惑っていたものです。
    作曲してる時は無敵なんですが、発表後は案外気弱と言うか、そう言うものなんですよ。(高見)

  19. Do U R (4:04) *

    スタッフロール、クレジット用の曲です。
    物語を終わらせたプレイヤーに対して、余韻と記憶を刺激するような曲を、と言うイメージで作っていました。
    実は制作側の気持ちもシンクロさせて、なわけですが。
    『次回があれば、是非またご一緒に踊りましょう』
    ゲームも、このCDも、我々が行う活動全てを、この言葉に集約して。(高見)

Total Time 1:01:31
+ - Written by Ryu Umemoto
* - Written by Ryu Takami
** - Wrintten by Ryu Takami,Ryu Umemoto Arranged Ryu Takami